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健常人が時々24時間連続で血糖値を測りながら、健康的な食事法(ダイエット)を目指します。

【ダイエット】1日1食は「健康的な食事法」といえるのか?②

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世にはたくさんの【食事法(ダイエット)】が【健康法】として紹介されています。その中に「1日1食」の食事法を勧める方がおられます。「空腹を我慢できれば、大きな効果が得られる」とうたう「1日1食」の食事法は、果たして「誰もに合う健康的な食事法」といえるものなのでしょうか?

 

 

1日1食は高血糖を起こしやすくなる?

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では「1日1食」の食事法で、「健康」といわれる方が「より一層健康といえる状態になれるか?」や「健康である今の状態を維持できるか?」を考えてみたいと思います。

適正体重の方(標準体型で減量の必要はないような方)が健康維持のために「1日1食」を実施した場合どうなのでしょう?万人の方に「1日1食」は【健康的な食事法】といえるのでしょうか?また、長期実施しても【安全な食事法】といえるのでしょうか?

客観的に見て「1日1食」で食事が済むのであれば、食費は安く済むし、食材を買いに行く時間や食事を作る時間、食事を摂る時間、片付けの時間など、食事に関する時間が大幅に短縮されますから、生活の利便性は上がるのではないかと思われます。

また、なんといっても摂取カロリーが極端に減り、シンプルに考えれば「痩せる」のですから、逆に「太りづらい」ともいえると思います。

摂取カロリーが極端に減りますから、栄養の過剰摂取により高かったコレステロール値や中性脂肪の値も下がる可能性があると考えます。

もし高かった数値が低くなり、基準値内に入るようになれば「目に見えて健康になるじゃないか!」と思う人もいるでしょう。

しかし、実は目には見えない部分で体に影響を及ぼしている可能性があります。「1日1食」は、高血糖を起こしやすくなる可能性があると考えます。

その理由として、いくつかの要因があります。

1つ目は1日1食のために「ついつい食べ過ぎてしまう」こと。

空腹時間の長さを考えてみましょう。食事時間に1時間、消化吸収に3時間とした場合、空腹時間はおおよそ20時間にもなりますから、次の食事を摂る頃には体はすっかり飢餓状態になっています。

空腹時間が長すぎることで、脳からは沢山の栄養を摂取するよう指令が出ることになるでしょう。そのため、普段の1食の量よりも「ついたくさん食べてしまう」方もおられるのでは?と考えます。そのため、1食で普段より多くの糖質を摂取することも考えられ、高血糖を起こす可能性が高くなります。

2つ目は1日1食のために「つい早食いになってしまう」こと。

長時間の空腹でお腹がとても減っていますから、咀嚼もそこそこに早食いになってしまう可能性があります。1食当たりの量が同じでも、早食いすると、短時間で一気に栄養をたくさん摂ってしまうことになり、早食いは血糖値を一気に上げてしまう要因となることがあります。

3つ目は、体が常に飢餓状態であると判断するようになり「一度にたくさんの栄養を吸収するよう機能し始めること」になります。

1日1食では、20時間以上栄養補給が一切ない状態が続きますから、1食で得たエネルギー量だけでは1日分の必要エネルギー分を賄えなくなることが想定されます。(通常の通勤や通学の移動を含んだ、仕事や勉強を行う日常生活を送ることを前提として)

そうなると血中の血糖だけでは足りなくなるので、肝臓や骨格筋に貯めていた予備エネルギーである【グリコーゲン】も使ってしまうと考えます。

そのため脳からは使ってしまったグリコーゲン(備蓄分)の分も次の食事の時に取り込む(蓄える)ようにサインを出します。

動けば動くほど(高負荷運動になれば)、たくさん食べる様に空腹サインが出るようになると考えます。その結果、高血糖を招きやすくなります。

昔のお相撲さんは1日1食だった

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また、一度の食事でたくさん食べたり、時間を空けすぎて食事を摂ることを繰り返していると、インスリン抵抗性が高まり、太りやすくなる事が解っています。

「昔のお相撲さんは体重を増やすために1日1食だった」といえば納得できるのではないかと。(今は2食にしているお相撲さんが多いようですが)体と脳がたくさんエネルギーを溜め込もうとする機能をうまく利用した、太るための食事法ではないかなと思います。

イスラム教徒の方が行う「断食月(ラマダン)」も、実は太る方が多いそう。日が昇っている間は食事を摂ることができませんから、早朝や深夜に大量に食べ貯めてしまう方が多いそうです。

これらの例からも、食事を1日1度しか摂らないため、一気にたくさん食べてしまうようになると、高血糖を起こしやすくなるため、その上がった血糖を下げるためのインスリンが大量に分泌されるようになります。

これを頻繁に繰り返すことで次第にインスリン分泌に不具合が起こる(インスリンを作る力が弱まったり、作れなくなる)ようになると、糖尿病の要素が出始めたり、糖代謝機能低下を起こす可能性も考えられます。

また普段食べられないストレスなどから、その反動で一度にたくさん食べたりすると、高血糖を起こした後に大量のインスリン分泌が起こり過ぎ、血糖を下げ過ぎてしまうような「低血糖」を起こしてしまうこともあります。

急激な低血糖は意識障害を起こしたり、突然倒れたりと、危険な状態を招けば命に関わることにもなりかねない、大変危ない状態といわれています。

1日1食で1日の運動負荷をどう補う?

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日常で運動は全く無しの低負荷で過ごす人なら1日1食で補えるのでは?と思いますが、逆に高負荷な生活を送られる方にはどうでしょう?

通勤や通学で長時間の移動があったり、仕事や勉強で1日中立ちっぱなしや外を走り回るような方、重い荷物を運んだりするような力仕事をするような方、またワークアウトを日課に取り入れているような方においては、1日1食は大変危険な食事法だと思います。

1食でしっかり食べたとしても高い運動負荷がかかれば、1食で摂取したすぐにエネルギー枯渇を起こすのでは?と考えます。

空腹のまま長時間過ごせば、足らない分をグリコーゲンからエネルギー調達してきてくれますが、それも足りなくなれば、体脂肪からエネルギーを賄う糖新生でエネルギーを補い始めます。糖質制限を推す方々がいう「ケトン体」です。食べなくても動ける、という状態になります。

ただ中には脂質代謝が苦手な方もおり、上手く糖新生に切り替わらない方がいますし、また、糖新生が上手く出来てケトン体が高くても「ケトン体が使えない人」もいるのです。

そうなるとエネルギーは枯渇したままですから、後に低血糖を起こすことになりかねません。

最悪、低血糖から意識障害(ブラックアウト)を起こして倒れる方もいるかもしれません。(私も糖質制限で機能性低血糖を起こし、ブラックアウト状態になり倒れた経験があります)長時間の意識障害を起こせば、命の危険に及びます。

断糖や断食を推す指導者の中には、長時間の空腹を【慣れれば大丈夫】【段々と気にならなくなる】みたいな事を著書で書いていたりしますが、そんな命の危機になって救急搬送されたり、意識不明になり倒れた際に、周囲の人を巻き込んで怪我を追わせたりしても、彼らは責任を取ってくれませんので、決して【自己責任で行って】というような無責任な教えは信用しないで欲しいと思っています。

このように、1日の運動負荷が高い方は、1日1食での健康的な日常生活は難しいと考えます。

1日1食でも大量の脂質を補えば大丈夫か

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1日1食で糖質を摂り過ぎてしまい高血糖を起こすというのなら、「糖質を減らし、代わりに脂質を大量に増やせばいいのではないか?」という方がいるかもしれません。

脂質代謝が上手く行く方であれば、足らずのエネルギーは糖新生で補えばよいのだから、糖質は避けて脂質を摂取すればよいという人も(糖質制限や高脂質食をされている方には)いるのではないかと。

脂質は糖質やタンパク質の倍以上のエネルギー量がありますから、糖質やタンパク質を摂ることに比べると、エネルギー枯渇は起こしにくくなるかもしれません。それが「短期間」や「一時的」であるなら問題ないように思われます。体脂肪も減り、体も空腹にも慣れ、体重も順調に減れば「1日1食でいい!最高!」と感じるかもしれません。

(アメリカでも短期の減量目的としての糖質を避ける「ケトダイエット」は広く認知されている食事法です)

しかしそれを長期的に続ければどうなるでしょう?

1食で摂れる脂質量もある程度限界がありますから、高運動負荷分までを補うことは難しいかもしれません。

蓄えられた余計な体脂肪も、余剰分が底を尽きれば、糖新生には回せなくなります。そうなると今度は筋肉からエネルギーを調達し始めるようになります。【筋肉溶解】からの筋肉の減少が始まれば、筋肉量の低下からグリコーゲンの貯蔵量の減少も起こるようになるかと。

また、長期的に行えば、厳しい糖質制限や断糖を行う人たちと同様、次第に耐糖能低下も起こり始めます。

体重が落ちると目に見えますから【効果がある】とされますが、糖質を長期的に断ち、脂質摂取に置き替える食事法を続けていると、糖代謝機能に不具合が起き始めても目には見えませんから【実はインスリン分泌機能に不具合が起こっている】と気付かない人が多いのではないかと。

自称パーソナルトレーナー名乗るような方や栄養指導者の中にも、それらを【知らない人や理解出来てない人】がSNSを見ていても少なくない様ですし、中には【知っていても営利目的上スルー】してる人もいるのです。

脂質過多で行う1日1食もまた、厳しい糖質制限や断糖と似たような状態になりやすい食事法ではないかと思います。

1日1食を長期的に続けると摂食障害を招く可能性もある

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1日1食の過度な食事制限で、短期間で過体重だった体は強制的に減量されますから「見た目の成果(痩せた)」は確かに出やすいです。美容体重を気にする方なら、その成果に喜びを感じ、長期的制限を実行する方も増えるかもしれません。

しかし先にも話した様に、食欲は長時間の空腹時間を持つことで増してしまう事になります。それを断つには精神力で抑え込まなければならなくなると。

それらが長く続けば大きなストレスになりますから、精神面に大きな負担がかかり始めることになる人も現れると思います。

鏡に映る見た目の姿や、体重計に表示される数字が普通の食事法では時間がかかり過ぎるように感じるようになり、【食事を摂らない事が一番結果が出やすい】と思うようになり、健康な体よりも他人からどう見えるかの方を重要視し始めるようになれば、次第に摂食障害の範疇から抜け出せなくなってしまう方も出てくるのではと思われます。

摂食障害は食欲のコントロールだけでなく精神面にも支障をきたしますから、改善や治療には本当に時間がかかります。何年もかかるだけでなく、命の危機と対峙しながら生きていく生活を選択するようになる方もいらっしゃいます。

1日1食は短期や週に1-2回など、間欠的なファスティングとして取り入れるのであれば、体調を整えたり、過食を抑制する効果はあると思います。

しかし、それを常用とするには、あまりにも危険な要素が大き過ぎる食事法だと私は考えています。

1日1食を安全に行うにはどうすればよいか?

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私は健常者ですが、過去に【糖質制限で失敗した経験】があり、それからは定期的に血糖値を測り、摂取と代謝の様子をチェックするようにし、自分の体調を管理しています。「今の食事法で急激な高血糖は起こしていないか?」や「食べたあとにどれくらいの時間で空腹時血糖値にもどっているか」などをみて、耐糖能低下を起こしていないかを見るようにしています。

体重や見た目と食事法を天秤にかけるのではなく、食事法と対峙して測らなければならないのは、体調や代謝機能だと思っています。両者のバランスが取れて初めて、【痩せる・健康な状態を維持できる】のではないかと思っています。

1日1食という特殊な食事法を短期的に試すには問題ないかもしれませんが、どうしても長期的に取りくむ必要がある際には、栄養指導的な見解から血液検査結果を行い、それを診る事が出来る医師の元で定期的な(約2-3ヶ月ごと)検査を受けながら行う必要があると考えています。

 

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